米国イリノイ州アーバナを拠点とする、HVAC&R研究会社Creative Thermal Solutions社(CTS社)は、商業用途向けに小型で低コストのCO2ベースのコンデンシングユニットを開発した。
R448Aユニットを改造
CTS社は、2003年に社長のペガ・ルニャク氏が設立した会社で、自然冷媒の使用に関する先駆的な研究を行っていることで知られている。
CTS社のCEOであるステファン・エルベル氏によると、同社のユニット試作機は冷却能力が約1.6kWで、同規模のR448Aユニットと同じ効率・能力を持つ低コストのCO2コンデンシングユニットの実現例として開発されたという。
エルベル氏は、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の機械科学工学科の研究助教授であり、空調冷凍センターの共同ディレクターでもある。プロトタイプの設計は中温用だが、同様の設計は低温用にも使用できるとエルベル氏は述べる。
CTS社は、他メーカーとの共同開発による商品化にも前向きに検討している。同社は、すでにこのコンデンシングユニットのスケールアップにも取り組んでいるとのことだ。初期の試作機はウォークオンクーラーに適用できるサイズで、CTS社はCO2に最適化した蒸発器も設計している。
試作機の開発にあたり、CTSはR448Aを使用したコンデンシングユニットを改造。小型ハーメチックロータリーコンプレッサーを搭載しながら、エジェクターなどの部品を使わない極めて低コストのCO2ユニット開発に成功したと、エルベル氏は話す。
さらに、同氏は充電・圧力・ファンといった各種機能の最適化で、R448Aユニットと同じ効率と能力を達成できたと述べる。この試作機は、屋内用に設計されており、システムの機能性は32.2℃から43.3℃の条件下までテスト済みだ。
参考
U.S. Research Firm CTS Develops Efficient, Low-Cost CO2 Condensing Unit
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。
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