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北米

米国Logix、産業用CO2冷凍機用コントローラーを発売

米国の制御機器メーカーLogix Controls社(以下、Logix社)は、産業用CO2システムに特化した冷凍システムコントローラーを2022年3月に発売すると発表した。同コントローラーは、南アフリカのCO2冷凍コンサルタント会社Future Green Now社(以下、FGN社)と共同で開発されたものである。

市場のギャップを解消

両社は産業用途でのCO2冷凍の使用が増加している一方、コントローラー市場にギャップがあると感じているという。そこでLogix社とFGN 社 は、大規模な産業用CO2システムの運用において、年間を通じてエネルギー効率を最大化するとともに最も安全な運用を実現することを目的とした、新しいCO2システムコントローラーを開発するに至った。

 

Logix社の事業開発ディレクターであるアントニオ・デ・ルーデス氏は、CO2を利用する産業用アプリケーションに焦点を当てた制御ロジックや、冷媒としてのCO2の利点を利用するだけでなく、他の設備要件も含めた総合的なアプローチの制御ロジックが不足している話す。

 

またルーデス氏は、大規模なプロジェクトではわずかな効率化が顧客に大きな利益をもたらすことがあることから、多用な要件を満たすほか、エンドユーザーが最適な効率を得ることができるシステムが重要だと言う。

 

Logix社の新しい「Refrigeration Control System(RCS)」は、持続可能性と柔軟性を確保するために最新のプロセッサーを採用。同システムはCO2コンプレッサーだけでなく、コンデンサー、エバポレーター、アキュムレーター、バルブなどシステム内のすべての機器を制御可能である。RCSには直感的なソフトウェアが搭載され、複雑な産業用冷凍システムを管理しやすく設計されている。

 

RCSでは、最適な吐出温度、オイル管理、高圧バルブとフラッシュガスバルブの相関関係、亜臨界運転から超臨界運転への移行などを効率的に管理できる。またオプションとして、ヒートリクレーム、ホットガスデフロスト、断熱ガスクーラーの制御などのオプション機能を制御することも可能だ。

 

産業用CO2冷蔵市場で現在使用されている制御装置は、スーパーマーケット等で利用される業務用規模の装置が使用されているとルーデス氏は話す。しかし、冷蔵倉庫や食品加工工場などの産業用分野のアプリケーションは、エンジンルームの過酷な条件を管理し、冷凍システム内のすべての産業用機器を管理し、産業用冷凍システム全体を効果的に管理するために必要なすべてのツールをユーザーに提供する、より堅牢なコントローラーであるべきだと主張する。

 

業務用のCO2システムコントローラーを使用すると、ある種の非効率性が生じやすい。小規模なシステムでは問題ないが、大規模な産業用システムではエンドユーザーに多大なエネルギー的負担をかけると同氏は説明する。

 

Logix社は30年以上にわたり、産業用コントローラの開発に携わってきた。CO2を専門とするFGN社は、同社にCO2冷凍に関する専門知識を提供し、今回の製品開発に至った。

参考

U.S. Controls Manufacturer Logix to Launch Industrial CO2 Refrigeration Controller
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。

 

原著者:タイン・スタウルホルム

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