RealがCO2システムの「リース」を選んだ理由

ドイツのハイパーマーケットチェーン・Realは、ドイツのクレーフェルトの改装店舗にて、トランスクリティカルCO 2システムをリースによって導入。電力コストの削減と、多額の設備投資回避を両立させた。

コア・ビジネスに集中するために

クレーフェルトの店舗に導入されたシステムは、ドイツ・エッセンに拠点を置くエネルギー供給業者のE.ONからリースされています。同社は冷凍装置の購入および設置を担当。改修プロセスは約8か月かかり、2019年11月に完了した。

 

E.Onは、今後システムの保守運用を10年間保証することとなる。機器の所有権はRealが有し、契約期間中は固定の月額料金を支払う。

 

Raelは現在276店舗を運営し、合計6ユニットのトランスクリティカルCO2システムを購入・運用している。同チェーンは、トランスクリティカルCO2システムの先駆者であるMetro AGが所有していたが、2020年2月にドイツ・ロシアの共同事業体であるSCP GroupおよびX + Bricksに売却された。

 

Realが初めてリースを選択した背景について、技術購買部門の責任者であるアントニオ・テガス氏はコスト・時間の節約が大きな理由であると話す。「店舗の技術機器を改修することは、私たちのコア・コンピタンスではありませんが、E.ONの場合は逆です。彼らの能力・ミッションの力を借り、私達はコア・ビジネスに集中したかったのです」(テガス氏)

 

Realは先行投資を回避することで、HVAC&Rをはじめとした設備設置のスピードを早める機会も見出していると、テガス氏は付け加える。

「私たちはコスト、設備投資の削減、そして時間によってお金を節約しています。私たちのビジネスでは時が金なりです」

Real 技術購買部門責任者 アントニオ・テガス氏

Eptaの CO 2システムを採用

クレーフェルト店の既存の冷凍システムは、EU F-Gas規制の要件に一致する、より低いGWP流体にすでに更新されていました。しかし経年劣化に伴い、システムは効率的に動作しているとは言えない状況だったという。

 

したがって、RealとE.ONはEptaのトランスクリティカルCO2を採用することに同意。新たなシステム設置により、標準的なCO2システムよりも約10%の省エネを見込めるという。EPTAのキーアカウントマネージャーであるサシャ・オヌッカ氏によれば、今回リースした新システムは、HFCシステムとの比較で最大30%の電力消費量削減が実現可能だ。

 

陳列ケースにドアを設置することで、最大50%まで消費電力量を削減したという。同システムは、7,000m 2(75,350ft 2)の店舗で合計200kW(56.9TR)の容量を持ち、温水の熱回収も可能である。さらにRealは、店舗エネルギー効率をさらに高めるため、屋上に太陽光発電パネルを設置し、すべてのエリアで照明をLEDに変換しました。

リースは食品小売業の新たな選択肢となるか

リースビジネスモデルは、食品小売市場にとって新たな選択肢となりつつある。「私が知る限り、本件は店舗冷却システムの最初のリースパートナーシップの1つです」と、MetroAGのエネルギー管理投資および技術ソリューションのディレクターであるオラフ・シュルツ氏は語る。

 

しかし、リースモデルはE.ONにとって、目新しいものではない。同社はホスピタリティおよび食品業界で、約10件の類似契約を結んでおり、エンドユーザーは固定の月額料金を支払っている。

 

「私たちがお客様に提供するソリューションは、双方にメリットのある状況を生み出します。顧客はコアビジネスに集中することができ、複雑な技術システムを最も効率的な方法で運用するという、私たちの強みを存分に活かすことができるのです」(オヌッカ氏)