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【ATMO APAC Summit 2022】柴田熔接工作所、CO2冷凍機の導入実績を紹介【技術ケーススタディ】

2022年6月27日、ATMOsphere主催の国際会議「ATMOsphere(ATMO) APAC Summit 2022」の一日目となるイベントが、東京コンファレンスセンター・品川にて開催された。二日間の日程で開催される本イベントにおいて、一日目は日本市場に焦点を当てた各種セッションが展開された。

 

自然冷媒技術を牽引するメーカーたちの、技術動向の最新事例を知れる「技術ケーススタディ」では、有限会社柴田熔接工作所 代表取締役社長 柴田 勝紀氏が登壇。2020年より市場投入する同社のCO2冷凍ユニット「Naturale」シリーズの、宮崎県での実例を紹介した。

製品の特徴

柴田熔接工作所は、2010年からCO2開発をスタート。エンジニアリング会社やメーカーと協働し、2020年に「Naturale」シリーズを世へ送り出した。同シリーズは空冷式・水冷式に対応し、空冷式・水冷式いずれも冷蔵用に3機種、冷凍冷蔵・フリーザー用に8機種のラインナップを持つ。柴田熔接工作所が提供するのは、30〜120馬力に対応した中型機が中心で、半密閉レシプロ圧縮機が採用されている。

 

同社のCO2ユニットは、ラック方式を採用しているのが特徴だ。超臨界運転時には高段・低段それぞれのシステムがフル稼働する。亜臨界運転時は、高段側の圧縮機の半分が運転停止する。また、亜臨界運転時に負荷が低下した場合、さらに高段側・低段側の圧縮機が運転停止する仕組みとなっている。負荷減少が著しい場合は、高段側・低段側の圧縮機は1機のみ運転し、インバータによる運転制御が行われる。

 

空冷式システムでは、圧縮機からの約100℃の吐出ガスを32℃の外気を用いて、出口温度を平均36℃まで低下させる。水冷式システムの場合、同じく約100℃の吐出ガスを32℃の冷却水を用いて、出口温度を平均33℃まで低下させる。水冷式のほうが熱通過率は優れている。

平均COP1.86を達成

「Naturale」シリーズの運転実績について、柴田氏は宮崎県内のエンドユーザー(収容能力2,000トンの冷凍冷蔵倉庫)の運転実績を元に紹介した。同施設に導入された2台の冷凍ユニットは、それぞれ年間74,643kWh、90,229kWhだったという。

 

2021年7〜9月の宮崎市内の平均気温は、27℃前後を記録。年間を通してもっとも気温の高いこの時期において、「Narurale」シリーズの消費電力は63.9kWとなった。年間を通じての平均消費電力は56.5kW、COPは1.86を計測した。夏場の日中はどうしても超臨界運転が求められるが、朝や夕方以降、夜間には臨界運転に入ることで、高効率の運転状況を確保できたと柴田氏は話す。

 

今後も制御システムの改良・新システムの投入を通じて、未来につながる技術開発を進めていきたいと考えています。

有限会社柴田熔接工作所 代表取締役社長 柴田 勝紀氏 

参考

「ATMO APAC Summit 2022」

有限会社柴田熔接工作所 代表取締役社長 柴田 勝紀氏