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日本熱源システム、次なる展開を計画中【FOOMA JAPAN 2022】

2022年6月7日(火)〜10日(金)にて、アジア最大規模を誇る「食の技術」総合トレードショー、「FOOMA Japan 2022」(主催:一般社団法人 日本食品機械工業会)が開催されている。

 

日本熱源システム株式会社は、CO2冷凍機「スーパーグリーン」とンモニア冷凍チラー「ブルーアストラム」を展示。さらに、今後の新たなシステム開発の方向性にも言及した。

CO2もアンモニアも順調

日本熱源システムが開発する「スーパーグリーン」は、日本国内での累計販売数が350台を突破した。2021年までに、同機種のシリーズは合計6種類を数え、それぞれのシリーズで2~7種類のサイズバリエーションを抱えるなど、他の追随を許さないペースで商品ラインナップを広げてきた。

「FOOMA JAPAN 2022」では、同社のCO2ソリューションの広さが窺える3種類の「スーパーグリーン」を実機展示した。

 

  1. 「SG-F3」冷凍庫用途に使用される、日本熱源システムでもっともポピュラーなシリーズ。展示された「SG-F3」は、その中でも特に人気の高いサイズだ(冷凍能力:101.7kW)
  2. 「SG-FF600」冷凍食品のフリーザーで使用されるシリーズで、展示されたサイズは82.3kWの冷凍能力を有する。合計7種類と、サイズバリエーションが豊富だ。
  3. 「SG-F3B」低温用のブラインチラー(-45~-20℃)で使用されるシリーズであり、自然冷媒市場で注目が高まる空調分野での活躍に、大きな注目が集まっている。

 

積極的な商品開発で、エンドユーザーに高く評価される日本熱源システム。CO2ソリューションのバリエーションの豊富さで、NNSに勝る日本企業は非常に少ない。NNSは積極的な商品開発で、市場では高く評価されている。

 

提携するドイツGEA社のアンモニア冷凍チラー「ブルーアストラム」も、累計30台の販売台数に達し、産業用冷凍冷蔵分野で「CO2以外」の提案力も十分に有することを示した。

排熱を利用した「除湿システム」の開発進める

2021年の段階で、CO2システムのラインナップは十分以上に揃った感がある日本熱源システムだが、東京営業部 部長の岩尾 良雄氏は、同社が新たなシステム開発を計画していると話す。現在進めているのは、CO2冷凍機から生じた排熱を除湿に活用できるソリューションだ。

 

各種倉庫・物流センターの荷捌き室は外気に触れやすく、湿度が上がりやすい。荷捌き室の湿度が上がると、カビ・結露の発生で運用上のリスクとなってしまう。

 

新しいシステムが完成すれば、物流倉庫は冷凍機の稼働時に生じる熱を利用できるようになり、従来の陽圧空調システムよりも少ないエネルギーで湿度対策が可能となる。岩尾氏は、同システムを2022年内~2023年には、市場へリリースできるようにしたいと語った。