イタリアのOEMメーカーMTAは、空冷式液体プロパン(R290)空調用チラー「iARIES N Inverter」の容量を拡大し、チラーラインアップに追加。同機種は2022年10月11日~13日にドイツ・ニュルンベルクで開催された「Chillventa 2022」にて展示された。
インバーターレシプロコンプレッサーを搭載したこのチラーは、公称冷却能力177~334kWを有する。MTAは40年の歴史を持ち、従来はFガスを使用した産業用プロセス冷凍機を中心に扱ってきた。しかし、顧客からのR290製品に対する要望の増加により、MTAは同冷媒の製品を拡大、空調にも目を向けるようになった。
2022年初頭、MTAは冷却能力1.7〜4.4kWの小容量空冷式R290チラー「TAE N Mini」シリーズを発表。その後、大容量のR290冷凍機の開発に取り組み、7月にミラノの展示会「2022 Mostra Convegno Expocomfort」で初公開した。
R290の需要増について、MTAのマーケティングディレクターであるエリック・クリーマー氏は「Chillventa 2022」でのインタビューで、将来的に加速すると述べている。「R290は、動作限界における性能とエネルギー効率が非常に高いです。私達の産業用プロセス領域において、動作限界は非常に重要なテーマです」(クリーマー氏)
MTAにはすでにR290製品について多くの声が寄せられているという。「とはいえ、R290は私達にとって新しい技術です。まだそこまで、強く同冷媒を推し進める準備はできていません。それでも、同社はさらなる製品群の開発に取り組んでおり、今後多くの技術的進歩がある でしょう」(クリーマー氏)
R290は、動作限界における性能とエネルギー効率が非常に高いです。私達の産業用プロセス領域において、動作限界は非常に重要なテーマです。
MTA エリック・クリーマー氏
参考
MTA Expands R290 Chiller Lineup with Larger Capacity Air-Conditioning Model
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。
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