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北米

METUS、CO2ヒートポンプ給湯器を米国で発売

Building Green.comの報道によると、Mitsubishi Electric US社と米国Ingersoll Rand社の折半出資による合弁会社、Mitsubishi Electric Trane HVAC US (METUS) 社が、CO2ヒートポンプ式給湯器「Heat2O」を米国の一部の市場で発売開始したと発表した。

自己完結型の室外機

METUS社の商業製品管理担当ディレクターであるケイン・ホワイト氏は、 「Heat2O」 はは、株式会社前川製作所やサンデン・リテールシステム株式会社がすでに米国市場で展開しているヒートポンプ技術に、新たなラインナップとして加わるものだと説明する。

 

同社Webサイトによると、「Heat2O」のCOPは最大4.11。1段階で最大80℃の温水を作ることができる。モジュール式となっており、最大16台のユニットを組み合わせることで40kW~640kWの容量に対応する。周囲の温度が2°Cのときに最大の能力を発揮し、外気温が-25°Cまで下がっても、80F℃の温水を供給することが可能だ。

 

「 Heat2O 」 はスクロールコンプレッサーとインバーター技術を採用した、自己完結型の室外機として設計されている。METUS社の製品パンフレットによると、各ユニットのガス冷却器には特許技術を用いた6つのスパイラル式熱交換器があり、熱伝導を最大限に高めているという。

 

同社はスパイラル式熱交換器について、連結された3本の冷媒管がねじれた水管の周りに巻かれており、熱伝達を最大化すると説明。ねじれたパイプの連続した螺旋状の溝は、水の乱流効果を促進しつつ熱交換器内の圧力損失を減少させ、効率の向上に貢献しているという。

熱交換器の技術

「 Heat2O 」 には可変式コンプレッサーが採用されており、制御装置も内蔵。これにより、デマンドレスポンス(需要応答)が可能となり、ピーク時の電力網への負荷を軽減することができる。

 

「当社の製品を使えば、建物はロードシフティングに参加することができます。当社の製品を使えば、建物はロードシフトに参加することができ、負荷を減らしたり、電力消費を抑えたり、容量を増やしたり、設定値を調整したり、停止したりすることができます」(ホワイト氏)

 

Building Green.comによると、「 Heat2O 」は古い電気ボイラーに対して取って代わり、約1,000gal(4,546L)の3つの貯蔵タンクに温水を供給することで、建物自体のエネルギー使用量は106kWhから9.68kWhに削減される見込みだという。

 

当社の製品を使えば、建物は負荷軽減、電力消費量削減、使用可能容量の増大など、多くの恩恵にあずかれるでしょう。

Mitsubishi Electric Trane HVAC US (METUS) 社 ケイン・ホワイト氏

参考

Mitsubishi Launches CO2 Heat Pump Water Heater in the U.S.

原著者:タイン・スタウスホルム

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