sheccoのグローバルブランド「ATMOsphere」は、自然冷媒に携わるメーカー、設置業者、コンサルタント、エンジニアといった関係者への調査を実施。2021年版の報告書では、低充填アンモニア技術への、世界的な関心の高まりを感じ取ることができる。
設置台数が 5,000 台に迫る
2019年6月、全産業分野における低充電アンモニアシステムの世界累計は 4,130 ユニットを数え、そのほとんどが北米、欧州、日本であった。メーカー各社の回答から、低充填アンモニア導入の大半は低温貯蔵用途だと推測される。
今回の調査で、メーカー各社は低充填アンモニア採用数について「記録的な成長」を遂げていると回答。あるメーカーからは、北米における成長率が540%に達したという報告もあったほどだ。2021年6月時点の同システム設置数は、主要なOEMやエンドユーザーからの最新情報に基づき、世界で5,000 件に近づくと推定される。
アンモニアヒートポンプへの関心
最近米国で開催された展示会では、複数のメーカーが新しい低充填アンモニア冷凍機と「ヒートポンプ」を展示し話題となった。
2022 年 1 月 31 日 ~ 2 月 2 日にネバダ州ラスベガスで開催された「AHR Expo」 では、Mayekawa USA 社が水冷式アンモニアチラー「FUGU mCHILLER」を米国にて初出展している。同社は 3 月 6 日~ 9 日までジョージア州サバンナで開催された「IIAR 2022」でも、新しい空冷式低充填アンモニア冷凍機を紹介している。
同会議では、Evapco 社が低容量の産業用途に対応する、最新の低充填空冷式アンモニアチラーを発表。GEA社は、欧州での導入に成功した低充電アンモニアヒートポンプ「RedGenium」「RedAstrum」を米国に初出荷したと発表した。GEA社のアプリケーションマネージャー、ケネス・ホフマン氏は、米国市場において、脱炭素化に向けたヒートポンプ需要の高まりを示唆する。
業務用・産業用の両分野において、持続可能性への観点からエネルギー効率の高いソリューションが求められている。その条件を満たすシステムとして、低充填アンモニアは注目を集めているのだ。

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参考(2022年特別号『アクセレレート・ジャパン』)
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