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ドイツ、Eバスの60%以上にKonvekta製CO2ヒートポンプを採用

Konvektaは、2021年時点でドイツの電気バス(eバス)の60%以上に、同社のCO2ヒートポンプシステムが採用されていると発表した。これにより、Konvektaはバス会社のエネルギー消費削減し、充電ポイント追加、車両大型化への投資低減に貢献しているとする。

電気ヒーターに対するアドバンテージ

eバスは多くの都市のアーバンモビリティ戦略の主要項目の一つであり、多くの都市が電気自動車を調達・テスト・更新を始めているとKonvektaは述べる。2018年から市場に投入されたKonvektaのCO2ヒートポンプは、ドイツをメインマーケットとするヨーロッパ全域の電気自動車に採用されている。2022年1月時点で、Konvektaは1,300台以上の電気バスや鉄道車両に同社のCO2ヒートポンプを搭載。年末には、最低1,800台以上の搭載を目指したいとしている。

 

eバスは、ガソリン車やディーゼル車と見た目は告示するが、その技術はまったく異なるためメーカーや部品サプライヤーにとっては多くの課題を抱える。電動モビリティには、車内を適温に保つために必要なエンジンの廃熱がないため、暖房や空調システムなどの部品が、電動駆動装置と同様に重要となる。

 

この課題を克服するために、一部のeバスメーカーは暖房需要に対応するために電気ヒーターを選択しているが、このシステムは車両のバッテリーから多くのエネルギーを消費する。Konvektaによると、1kWhの暖房エネルギーを生成するために、電気ヒーターはバッテリーから1.1〜1.23kWhのエネルギーを使用するという。フィールドテストでは、このようなヒーターを使用すると、電子バスの航続距離が50%以上短くなるほどのエネルギーを使用することが分かっている。

 

これに対し、KonvektaのCO2ヒートポンプシステムは、熱エネルギーの75%を環境から得て、エネルギー需要を削減し、車両の航続距離を伸ばすことができる。Konvektaヒートポンプは、わずか0.63kWhの電力で1kWhの熱を作り出すことができ、バス会社は1kWhの熱を必要とするごとに0.6kWhのエネルギーを節約することができる。

 

車両にもよるが、外気温-10℃の場合、KonvektaのCO2ヒートポンプが100kmあたり約45kWhで済むのに対し、従来の電熱部品では同じ距離で110kWh以上必要となる。暖房と冷房の切り替えが可能なKonvektaのCO2ヒートポンプは、空気対空気回路と空気対水回路で構成されている。

参考

Konvekta CO2 Heat Pump Used in More than 60% of Germany’s Electric Buses
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。

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