2021年9月16日、公益社団法人 日本冷凍空調学会(JSRAE)は、2021年度プレスミーティングを開催。本ミーティングはオンラインで開催され、学会運営方針と主な活動トピックスが発表された。
プレスミーティングには、代表理事会長の川村 邦明氏をはじめ、総務・会計担当副会長の四十宮 正人氏、学術・編集担当副会長の宮良 明男氏、事業担当副会長の平良 繋治氏、総務・会計担当理事の松井 大氏、そしてアドバイザーとして参画する東京都立産業技術大学院大学、廣瀬 雄大氏が出席した。
冒頭にて、川村氏から2021年度の日本冷凍空調学会の活動方針が発表された。内容は以下の7点である。
- 冷凍空調に関係する学術団体として、地球温暖化、冷媒選定、空調、食品品保存などの課題解決に関する調査研究と情報発信
- 「冷凍空調学会ロードマップ2050」の策定
- ロードマップで提案されたカーボンニュートラル委員会の新規立ち上げ
- 温暖化委員会、冷媒委員会を筆頭に各技術委員会での調査、研究の促進と情報発信
- 国際活動の推進による国際的技術交流、若手研究者の成長促進
- 国内の関連団体、他の学術団体との連携
- 新型コロナ禍に対応した情報発信、セミナー実施
このうち「冷凍空調学会ロードマップ2050」では、7種類の冷凍空調技術分野(食品技術、冷媒技術 、圧縮技術 、熱交換器技術 、着霜・除霜技術 、次世代冷凍システム 技術 、デシカント・吸着・吸収・化学系技術)それぞれにテーマを設け、2050年までの方向性や課題が提示されている。
自然冷媒に関しては、利用推進やR290、CO2の安全性・効率性をさらに向上させる技術開発、圧縮機の自然冷媒への対応、政府による規制緩和、安全対策の必要性等について言及されている。
同ミーティングでは昨年12月に開催された自然冷媒技術の国際会議「グスタフ・ローレンツェン会議」の第14回、通称「GL2020」についても言及。日本主催の同会議は初のオンラインで開催され、合計198名の登録者が参加。初のオンライン開催ながら、多くの参加者を集める結果となった。
日本冷凍空調学会は同年度、これ以外にも数々のセミナーをオンラインで開催。そのノウハウを生かし、今後はオンライン・オフライン両面を活用したハイブリッドなセミナーを開催する方向性を示した。折しも、2025年に創立100周年を迎えるのに先立ち、公式HPもより視認性を重視したデザインにリニューアル。情報発信を重視する今後の活動に、大きな追い風となることを期待したい。