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中東初のトランスクリティカルCO2システム、省エネに貢献続ける

2018年1月、ヨルダンはアンマンにオープンしたアル・サラム軍用スーパーマーケット(店舗面積2.000m2)にて、中東初となるトランスクリティカルCO2システムが導入された。高温気候のなか、同システムは年間40,000kWhの消費電力量削減に貢献している。

年間40,000kWhの消費電力量削減

平均36℃という中東の過酷な気候で、トランスクリティカルCO2システムは順調に稼働するのか。アンマンのスーパーマーケットは、この課題を見事に克服した。ここ最近は10日間で平均44℃を記録するなかでも、システムは効率的に機能。顧客からの苦情もなかったと、店舗メンテナンスを担当する、地元業者のAbdin Industrialのフィラス・アブディン氏は述べる。

 

ノルウェー科学技術大学(NTNU)のエネルギー・プロセス工学科の教授であるアーミン・ハフナー氏は、このシステムは従来のR22システムと比較して、運用初年度に年間40,000kWhの消費電力量を削減できたという。同氏はアル・サラムの店舗導入計画において、技術顧問を務める。

 

Abdin Industrialはまた、同じ地域の同様のスーパーマーケットのHFCシステムと比較して、超臨界システムが1年間でエネルギー消費を20%〜30%節約したことを発見しました。これだけの運転効率を実現できたのは、同システムが並列圧縮・マルチエジェクター技術を採用しているところにある。それぞれの技術により、CO2の臨界点とされる31°Cを超える温度でも稼働効率の低い状態を防ぐことが可能だ。

協力は成功を生む

今回のCO2システムは、イタリアのメーカーであるEnex製。コンプレッサーはDorin、マルチエジェクターはDanfossが採用されている。Abdin Industrialはショーケースケースの設計、製造、設置を担当した。 

「今回の導入は、メーカーおよび現地の設置業者の協力により、R22や他HFC技術から最新鋭のCO2システムへ一挙に飛び越えた技術展開が可能であるという、画期的な実例と言えるでしょう」

ノルウェー科学技術大学(NTNU) エネルギー・プロセス工学科教授 アーミン・ハフナー氏

Abdin Industrialは、システムの信頼性を証明し続けている。「我々はガスクーラーのほこりを取り除くため、3か月ごとに定期的なメンテナンス訪問を行っています。設置以来、店舗からのメンテナンスコールはありません」(アブディン氏)

 

超臨界改修プロジェクトは、ヨルダン環境省からの支援を受け、気候と大気浄化の国際パートナーシップ(CCAC)が資金を提供し、国際連合工業開発機関(UNIDO)によって実施された。

 

本プロジェクトは、スーパーマーケットの地域全体で最初の超臨界CO2冷凍システムを実装した、最先端の技術を中東にもたらしたと、UNIDOのヨルダン代表であるスラファ・ムダナト氏は語る。「この技術は、小売部門にとって最もエネルギー効率が高く、気候に優しい冷凍技術の1つとして、世界で非常に急速に普及しているのです」(ムダナト氏)

 

この記事は、食品小売業における自然冷蔵のベストプラクティスに焦点を当てたAccelerateの特集号に含まれています。こちらから、記事全体を読むことができます