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【連載:変化に立ち向かうHVAC&R業界のリーダーたち】第8回 前川製作所〜変わらぬ姿勢貫く〜

新型コロナウイルスの感染拡大は、世界各地に猛威を振るう結果を生んでいる。事業単位に目を向けてみれば、事業継続のためにオフラインからオンラインへ移行する動きが、活発に行われている。

 

HVAC&R業界もまた、国内外を代表する展示会の多くが、延期および中止を余儀なくされた。この激動の時代に、国内企業はどのような対策を行い、変化し成長しようとしているのか。

 

『アクセレート・ジャパン』では、日本を代表する機器メーカーのトップにアンケートおよび取材を実施。彼らの回答から、業界が連携してこの危機をチャンスとするためのベストプラクティスを共有する連載をスタートさせた。

 

第8回は、株式会社前川製作所。社会課題に対して一貫した姿勢を貫く、同社がコロナ禍で直面した困難を尋ねた。

働き方の変化に、大きな混乱なし

2050年までに80%の温室効果ガスの排出を削減、フロン類の中⻑期的な廃絶。こうした社会的な課題の解決に貢献すべく、前川製作所は自然冷媒機器のラインナップを充実させ、CO2直膨ユニットを新たに追加。顧客の環境に応じた、適切なシステム選択を可能とする体制を充実させてきた。

 

着々と技術開発・製品投入を進める中で発生した、今回の世界的な感染拡大。産業用冷凍冷蔵分野で活動する同社にとって、一般消費産業ほどの甚大な被害や影響は発生していない。しかし、かつてのような営業活動が難しいのに加え、国内外の顧客の投資不安といった影響は、徐々に顕になってくるだろうと代表取締役社長の前川 真氏は話す。

 

この状況に対して、手をこまねいているだけではない。前川製作所は業務に支障をきたさないという前提を踏まえた上で、Microsoft Teamsやzoom等のオンライン会議ツールの採用に代表されるオンライン活用やテレワーク推進、サテライトオフィス勤務等の施策を採用。コロナ禍で避けるべき「三密対策」に尽力してきた。

 

新たな働き方への移行については、全社を対象としたアンケート調査を実施。リモートワークやオンライン活用は、技術職など一部の職種での実施は難しいという状況はあるものの、多くの社員が深刻なトラブルを抱えることなく、業務に従事することができたと回答。現在の働き方を、今後も継続してほしいと希望する声が多く挙がった。

社会課題に向き合う姿勢貫く

新型コロナウイルスへの影響は、各所で見られるという。三密回避のための移動制限により、機器性能の実証作業にも多少の影響は避けられない。オンライン会議で移動コストは低減されるものの、顧客と直接会えないことにより、商談が進みにくくなるなどの弊害もあるという。

 

しかし、前川製作所の姿勢は変わらない。コロナ禍を通じて、問合せ内容への変化も見られないという。今後の課題や方向性に変更を加えず、大きな社会課題を前に、同社は自身の姿勢を貫く考えである。