PARTNERS
日本

柴田熔接工作所、技術力生かした自然冷媒ラインナップを展示【HVAC&R JAPAN 2022】

2022年2月1日〜2月4日の4日間、東京・ビッグサイトにて開催された「HVAC&R JAPAN 2022」(主催:一般社団法人日本冷凍空調工業会)。有限会社柴田熔接工作所は「自然冷媒機器フルラインナップ」として、同社の技術力がうかがえる数々の機器を展示した。

技術力を存分に発揮

柴田熔接工作所は、自社でCO2ユニット「Naturale」シリーズを開発してきた。水冷式・空冷式いずれも選択可能で、これまで30馬力~70馬力相当の中小型機のラインナップを揃えていた(展示機種は小型機種)。

 

エンドユーザーのリクエストに合わせ、それを120馬力まで拡大。これらのユニットは、チラーやブラインクーラーにも活用されており、すでに複数の実績があるという。宮崎県に納入された水冷式ユニットは、1年間の運転データも収集。温暖地域でも確かな省エネを実現できているという。

問い合わせは冷蔵倉庫や物流センターからも多く寄せられており、その際にクーラーも選定してほしいという要望から、自社のCO2ユニットの規模に最適化されたユニットクーラーも開発。「HVAC&R JAPAN 2022」ではその実機を今回初展示された。現在は3社(約10台)が納入されている。

今回の展示会では、CO2冷媒機器以外の展示も見られた。柴田熔接工作所はアンモニア機器の開発を得意としており、ブラインクーラー以前の設備であるヘリングボーンコイルの開発・提供もしている。製氷プラントなどで多く使用されるヘリングボーンコイルは、複雑な曲線をなし、冷媒との伝熱面積を多く形成でき、熱交換率を高める利点を持ち、ブラインクーラーよりも冷却性能が高いという。

 

「ヘリングボーンコイルを製造できるメーカーは、日本で数社しかありません。旧来の設備をいちから新しくするのではなく、アンモニアを活かしたままリプレイスするという提案をできる技術力を持つのが、私たちの強みです」と、代表取締役社長の柴田 勝紀氏は語る。

これ以外にも、小型アイスプラントでは炭化水素を採用。ほかのプロダクトでも開発の相談を受けており、近くR600aを使用した開発テストを実施する予定だ。

 

エンドユーザーの要望に合わせ、いちからプロダクトの設計・製造ができるのが柴田熔接工作所の強みだ。その実力を存分に生かしつつ、自然冷媒に特化する形でラインナップを増やし続けている。