2022年2月1日〜2月4日の4日間、東京・ビッグサイトにて開催中の「HVAC&R JAPAN 2022」(主催:一般社団法人日本冷凍空調工業会)。日本熱源システム株式会社は、同社のCO2冷凍機「スーパーグリーン」に加え、アンモニア冷凍チラー「ブルーアストラム」の実機がそれぞれ展示された。
2冷媒、それぞれのソリューションが充実
2022年2月時点で、累計出荷台数が345台に達した「スーパーグリーン」は、毎年開催される展示会にて大いに存在感を放っている。本展示会ではF級モデルの大型機、食品工場用コンデンシングユニット、F級のブラインチラーモデルと合計3機を展示した。

同社でも初となる3台展示に加えて、今回注目されたのが海外パートナー会社であるドイツ、GEA社のアンモニア冷凍チラー「ブルーシリーズ」のひとつ、ブルーアストラム」である。
営業部副本部長、越智 仁一氏によれば、2021年7月頃から「ブルーアストラム」の問い合わせが増加。問い合わせ先は大手化学メーカー、製薬会社が中心だ。主な用途は工場用空調で、同時に製品の保存、実験室の空調用途にCO2冷凍機も需要があるという。
「ブルーアストラム」は昨年だけでも年間24台を納品し、納品前の契約数も含めれば30台に達する。新たなエンドユーザーにも実機を見てほしいという思いから、今回の展示を決定した。

2021年時点で、日本熱源システムはCO2ラインナップを大幅に拡大。「スーパーグリーン」は用途に応じて6種類のシリーズがあり、それぞれに複数のバリエーションを有している。主にマーガリン工場で重宝されているブラインチラーは、デンマークにも進出。現地のメーカー2社に訪問し、技術的な協議が順調に進んでいると越智氏は説明する。
ここにアンモニア機器が加わることで、200kWまでの冷却能力はCO2、それ以上にはアンモニアといった提案も可能となった。同社は現在、2022年9月完成を目標に基幹拠点である滋賀工場の新棟建設を進めている。今後は同社製品を年間200台販売できるキャパシティに生産体制を拡充し、販売台数もさらに伸ばしたい考えだ。