2022年2月1日〜2月4日の4日間、東京・ビッグサイトにて開催中の「HVAC&R JAPAN 2022」(主催:一般社団法人日本冷凍空調工業会)。株式会社前川製作所は脱炭素社会実現のための3テーマを主軸としたブースを展示。CO2ヒートポンプ「ユニモ」や、CO2冷凍機「COPEL」の実機も見られた。
CO2サプライヤーとしての存在感増す
前川製作所は2050年の脱炭素社会実現に向け、「脱燃焼」「脱フロン」「熱の有効利用」という3つのアプローチを提案している。取締役 専務執行役員の松野 博氏は、「HVAC&R JAPAN 2022」は改めて、その方針を改めて明示したいと話す。
「脱燃焼」では、化石燃料を用いた加熱設備を電化するためのプランとして、ヒートポンプを提示。同社の「ユニモ」シリーズでは、CO2冷媒を使用し最大120℃の熱風を供給する「ユニモ」シリーズが展開されている。ブースではその実機が展示された。

「脱フロン」は、数十年来のテーマとして同社が開発してきた、種々の冷凍機がパネルにて紹介された。同社と言えば、アンモニア/CO2冷凍機「NewTon」シリーズが目立つが、展示会では近年注目を浴びるCO2直膨コンデンシングユニット「COPEL」の小型機を展示。アンモニアに限らず、CO2冷凍機のサプライヤーとしての存在感も、年々大きくなっている。

「熱の有効利用」では、CO2ヒートポンプによる熱利用のみならず、チラーとしての性能も発揮したソリューションを提案している。「自然冷媒戦略という基本は揺るがないまま、技術を進化させるためのチャレンジを続けていきたい。法規制上の問題がクリアされれば、炭化水素への進出も考えていきたい」と、松野氏は話した。