2021年2月16日〜2月19日にかけて、東京ビッグサイトにてホテル・旅館・観光・各種施設の日本最大級の商談専門展示会「HCJ2021」が開催。新型コロナウイルス感染症拡大により展示規模が大幅に縮小されるなか、例年展示される炭化水素使用のワインセラーは、苦戦しつつも新たな需要の掘り下げに目を向ける。
自宅用の小型セラーに注目集まる
フランスのワインセラーメーカー・EUROCAVEの製品を取り扱う日仏商事株式会社。EUROCAVEは100本未満から151本以上まで、収納可能なワインの本数のバリエーションが豊富な製品を開発している。
1978年に創業時はいずれのセラーにもR134aが用いられていたが、現在はすべての製品にR600aを採用。納入先はレストラン、ホテルなど飲食業が中心だが、コロナ禍によりその需要は半減したという。
同様に、堅牢・重厚な外観が美しいドイツブランド「chambrair」を取り扱う株式会社グローバルもまた、同様の状況にあると回答。グローバルは自社ブランド「ファンヴィーノ」も取り扱っており、いずれの製品にもR600aが使用されている。「ファンヴィーノ」シリーズは、過去5年間で累計1,000台販売してきた。
一方で、コロナ禍ならではの需要の変化にも言及。自宅で時間を過ごす消費者が増えたことで、小型タイプの製品に関心が向けられることが増えている。内食需要にも少しずつ、自然冷媒の製品が浸透していくいい機会と捉えることもできる。全国各地で緊急事態宣言の解除や発表が続くなか、こうした追い風をいかにつかみ時流になるか。ワインセラー業界は、2021年も多くの試行錯誤が求められるだろう。
