2021年2月16日〜2月19日にかけて、東京ビッグサイトにてホテル・旅館・観光・各種施設の日本最大級の商談専門展示会「HCJ2021」が開催。ホシザキ株式会社は昨年、炭化水素の冷凍冷蔵庫を展示し話題となった。本展示会での展示は見送られたものの、すでに準備は整っている。
海外市場では炭化水素への転換進む
2020年2月18日〜2月21日開催の「HCJ2020」にて、ホシザキR600a採用の「HR-120ATノンフロン仕様冷蔵庫」を参考展示し話題となった。当時展示された冷凍冷蔵庫のほか、同社の製氷機同製品は2019年11月にオープンした株式会社ローソンの完全ノンフロン店、慶應義塾大学SFC店にて採用されている。
導入時期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、店舗自体はイレギュラーな営業となってしまった。それでも2019年10月〜2020年9月にかけての消費電力量は、R404A機採用の店舗の平均値と比較して15.3%削減。自然冷媒機器の効果を示すには、十分な数字と言えるだろう。
気になる今回の展示だが、ホシザキはデザイン性・機能性に優れた冷凍冷蔵庫、ケースなど多くの製品を展示したものの、業務用冷蔵庫をはじめ、炭化水素製品の展示は見送る形となった。国内にて一般社団法人 日本冷凍空調工業会がすすめるリスクアセスメントの結果を見て、国内販売に向けての動きを加速させていきたいという考えを、同社営業本部 部長の山本 幸司氏は話した。
逆に言うと、ホシザキは冷蔵機器のノンフロン化について、技術的な課題はすでにクリアしている段階だという。
IEC(国際電気標準会議)の定める規格に沿い、海外を見据えた開発を進めてきたホシザキ。2021年が、同社にとって国内市場の炭化水素進出のスタートとなるか。日冷工のリスクアセスメントとともに、その動向に注視したい。