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浜松委托倉庫、補助金採択により製氷ブラインチラーにCO2を採用

冷凍冷蔵倉庫を運営する浜松委托倉庫株式会社は、既存施設にて使用されていた製氷ブラインチラーを、CO2冷媒冷凍機へと更新。環境省による「脱フロン・低炭素社会の早期実現のための省エネ型自然冷媒機器導入加速化事業」の審査も通り、コスト面の負担も軽減しつつの機器入れ替えが実現することとなった。

 

浜松委托倉庫は米津コールドセンターにて、2017年末にR22冷凍機から日本熱源システム株式会社製のCO2冷媒冷凍機へ、機器更新を行った経緯を持つ。今回CO2ブラインチラーを導入することとなったのは、2006年より同社所有の流通元町コールドセンター併設の製氷工場。既存のシェルチューブ式ブラインチラーが経年劣化による更新を余儀なくされていた。

 

同型の機器の再入手が困難だったことにより、新たなユニットの採用を検討。「R22採用の予備冷凍機が1台あったものの、今後10年以上使用することを考えた場合、R22が入手できるのかという課題が残りました」と、代表取締役の鈴木 健一氏は語る。

 

日本熱源システムに相談したところ、すでにCO2ブラインチラーユニットの導入実績を持つことが判明。同機種が補助金の対象になることもあり、採用を決断した。冷凍機の導入は2020年10月中旬を予定している。「弊社では『ソーラーアイス』という商品名で、太陽光発電を利用し製造した氷を販売しています。そこに今回のCO2冷媒機器を採用することで、地球環境に優しい氷としての商品価値を、より高めることができるでしょう」(鈴木氏)

 

長年のセンター稼働による、機器の経年劣化問題は、多くの事業者の悩みの種とも言えるだろう。今度の機器更新およびR22製造中止という現実は、冷凍冷蔵倉庫業界の大きな課題でもある。補助金を活用し、この問題を乗り越えようとする浜松委托倉庫の実例は、他社にとって明るい検討材料として映ることだろう。

 

同社は2022年に建設予定の新設冷凍倉庫でも、高効率のCO2冷凍システムの採用を検討している最中だ。

浜松委托倉庫株式会社 公式ホームページより