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GL2020:CO2のビジネスケース強化が成功の鍵を握る

2020年12月7〜9日にて開催された「第14回グスタフ・ローレンツェン会議(GL2020)」。2日目・12月8日のプレゼンテーションに参加したイリノイ大学教授、プレドラグ(世界的にはペガの名称で親しまれている)・アーニャク氏は、過去10年間でCO2冷媒の技術は飛躍的に向上したものの、今後さらにCO2のビジネスケース強化が、シェア拡大の大きな課題であると話す。

ニッチな市場にも耐えうるビジネスケースの強化を

イリノイ州アーバナでCreative Thermal Solutionsも運営するアーニャク氏は、「今日のCO2に焦点を当てた技術開発・研究は、いずれも創造性に富むものばかりです。しかし残念ながら、それが必ずしもビジネスシーンに生かされているわけではありません」と述べる。

 

同氏の主張の背景には、CO2システムの効率化・容量改善はヒートポンプ、スーパーマーケット、バス、電車、産業用冷凍冷蔵などの分野のみならず、モバイル用空調にも大きな可能性を秘めている点にある。

 

「モバイル用空調のCO2冷媒採用については、パフォーマンス低下だけではなくコストなどの点で、競合するシステムに一歩後れているのが現状です」(アーニャク氏)

 

アーニャク氏はさらなる市場参入において、費用対効果、信頼性、コンポーネントの可用性、コスト削減のための大量生産体制など、多くの課題に焦点を当てなければならないと述べる。

 

CO2業界の関係者は、私ほどそれを強く感じていないかもしれません。しかし、CO2の用途拡大には、ビジネスケースの強化が不可欠なのです。

イリノイ大学教授 ペガ・アーニャク氏

参考

GL2020 : 統合型のCO2ソリューションの開発を

 

GL2020: Making the Business Case Remains Key Factor for Success of CO2