弊サイト発行元のsheccoは、新たな市場調査を実施。それによると、EUのHVAC&R業界は、より野心的なFガス規制を求めており、各分野ごとのFガス禁止に向けた段階的廃止、および切り替えの必要性を訴えている。
「F-Gas Regulation Revision: Industry Wants More Ambition」と題した調査では、EUの当該業界で活躍するエンジニア、請負業者、製造業者、学術機関、エンドユーザーを含むトップレベルの業界専門家を対象としている。
調査対象となったのは、以下12種の分野である。
- 業務用冷凍(マルチパック集中システムおよび凝縮ユニット)
- 産業用冷凍
- 輸送用冷凍
- シングルスプリット空調システム
- マルチスプリット、VRFシステム
- 屋上HVACシステム
- チラー
- 遠心式チラー
- 家庭用ヒートポンプ
- 商用ヒートポンプ
- 工業用ヒートポンプ
- バス、電車用のモバイルエアコン
調査結果について、関係者はFガス規制に対して圧倒的に肯定的な立場を表明しています。そして彼らは、より厳格な規制への準備ができていると話しました。EUのHVAC&R業界が2050年までに気候中立化に向けて、さらに前進することを望んでいます。
shecco 市場開発マネージャー イラナ・ケーゲレンバーグ
Fガス禁止への要請
調査によると、参加者の87%は「Fガスのさらなる禁止やより野心的な段階的廃止、および違法取引への厳格な措置が、EUの2030年の気候野心戦略で不可欠な要素である」と回答している。また回答者の77%は、自然冷媒の代替技術の開発の現状を鑑みて、段階的廃止スケジュールの加速を支持した。
回答の大部分は、HVAC&R業界が完全に自然冷媒に切り替える準備ができていることを示している。調査対象となった12分野の全てで、回答者の大半が「2024年までにHFCベース製品の全面禁止を支持する」と示した。また12分野中11分野が、すでに自然冷媒が冷媒の選択肢にあると回答した。
本調査には、EUで活動する80社以上から、125人の回答を参考としている。調査では回答者から、160以上の質問や包括的な業界調査から意見が収集された。また本調査は、sheccoとThe Children’s Investment Fund Foundation(CIFF)が共同出資によって実施された。