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Dr. Oetker、CaaS契約で新システムを採用

南アフリカの冷凍食品の生産および輸入を担うDr. Oetker South Africaは、自社の保管施設にEPRのcooling-as-a-service (CaaS)をベースとしたアンモニア冷凍システムを採用し、自社施設の拡張に成功した。

EPR支援のもとで設備を拡張

Dr. Oetkerは、ドイツ最大の家族経営企業の1つであるOetkerGroupの南アフリカ子会社である。同社の保管施設は生産能力・貯蔵能力ともに限界を迎え、拡張を必要としていた。

 

Energy Partners Refrigeration(EPR)は、南アフリカ・ヨハネスブルグに建設された新たな生産施設に、プロレス冷却、フリーザー、冷凍室などに適したアンモニア冷凍システムを設置。このソリューションはコンパクトな接地面積と長時間稼働できるという利便性に加え、廃熱利用で家庭用温水を生成することも可能としている。

 

EPRはCaaSモデルにより、同社がシステムを最適化して運用効率と冗長性を確保しつつ、二酸化炭素排出量を可能な限り最小限に抑えるよう貢献する。

CaaS契約概要とアウトソーシングのメリット

EPRから外部委託されたソリューションを選択することで、Dr. Oetkerは冷却の精度を犠牲にすることなく、より大きなプロジェクトの予算を解放する資本配分の柔軟性を確保できたという。

 

「私たちは、EPRが提供する技術ソリューションに大変満足しています。この領域に精通した人々と協業することは、大きな価値を生むことでしょう」

Dr. Oetker South Africa プロジェクトマネージャー エルカンヤガー・ドル氏

 

今回のCaaS契約では、初期契約にて15年間の契約期間で署名され、その後は毎年延長されるという形態を採る。Dr. OetkerはEPRからシステムを購入し、任意の段階でアウトソーシング契約を終了することが可能である。

 

本ソリューションで発生する請求に関しては、EPRの冷却メーターを介して行われる。冷却単位あたりの固定料金は、システムで消費される電力も含め、すべての運用コストが含まれる。仮に施設運用の効率が想定より悪い場合でも、Dr. Oetkerがシステム運用で固定料金以上のコストを支払う必要はない。

 

契約期間中、EPRはプラントの運用と保守に全責任を負うこととなる。契約期間中に発生したすべての故障に対しても、EPRが対応し、クライアントがコアビジネス業務に集中できるよう「安心」を提供するのである。

 

EPRの設計およびエンジニアリング責任者であるダヴィエ・クリエル氏は、CaaSモデルは、生産の初期段階で設備投資という制約を負うことが多い、産業用分野で大きな可能性を秘めていると話す。

「南アフリカの企業の多くは、複雑な冷凍システムを最高のパフォーマンスで実行および維持するため、優れた技術的専門知識を身につけてそれを保持するために戦っています。CaaSはこうした関係者が抱える最大の課題である、管理や時間、コストを解決できる手段なのです」

EPR 設計およびエンジニアリング責任者 ダヴィエ・クリエル氏

参考記事

Outsourcing Ammonia Installation, South African Producer Frees Budget for Expansion