デンマークの部品メーカーDanfossは、2022年10月10日にドイツのコンプレッサーメーカーBOCK GmbHを、NORD Holding GmbHから買収する意向を明らかにした。同社は、1993年からCO2用コンプレッサを開発してきたBOCK社の買収により、CO₂と自然冷媒技術における専門性を強化できると述べている。
Danfossの業務用コンプレッサ事業担当社長であるクリスティアン・ストランドは、「この買収により、ダンフォスの商用コンプレッサ事業は市場において独自の地位を築くことになり、当社の顧客は冷媒の移行とエネルギー効率の向上に役立つ、CO2用半密閉コンプレッサを含むコンプレッサ製品群の恩恵を受けられるようになります」と声明を出している。
今回の取引は、規制当局の承認を経て、遅くとも2023年第1四半期までには完了する予定だ。BOCKの新しいコンプレッサー事業は、Danfoss Climate Solutionsの一部であるDanfoss Commercial Compressorsが管理することとなる。
Danfoss Climate Solutions社長のユルゲン・フィッシャー氏は、取材に対して「クリーンな冷媒への移行を加速させることが、かつてないほど重要になってきています。低GWP冷媒を使用する高効率コンプレッサーは、その目標達成に不可欠です。BOCKの半密閉式コンプレッサーでポートフォリオを拡大することで、お客様の脱炭素化を支援するという当社の約束を実現します。CO2排出量削減の可能性は非常に大きいのです!」と述べている。
BOCKのCEOマーカス・アルブレフト氏は、今回の買収を「私達全員にとって、エキサイティングな瞬間です」と述べた。
「過去2年間の成長の後、Danfossの一員となることで、BOCKに新たなビジネスチャンスがもたらされることでしょう。私たちの緊密なパートナーシップに基づき、私たちは共にコンプレッサビジネスにおいて世界的に最も強力な企業の1つになるために理想的な立場にあると確信できます。私たちは事業を発展させる方法について同じ考えを共有しているだけでなく、人材や成長を促進する方法に関しても同じ価値観を持っています」(アルブレフト氏)
BOCKは全世界で約350人の従業員を擁し、製造拠点はドイツのフリッケンハウゼン、チェコのストリボ、インドのバンガロール、中国の蘇州にある。同社のコンプレッサーは、輸送、バス、小売、物流、貯蔵、食品加工などの分野で、移動式および定置式の冷凍システムに使用されている。
参考
Danfoss Announces Intent to Acquire German Compressor Maker BOCK to Boost NatRefs Portfolio
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。
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