米国の部品メーカーであるTemprite社の、産業用オイルセパレーターの売上が大きく伸長している。同社社長のジム・ノニ―氏は、その要因として産業用冷凍機のトランスクリティカル(TC)CO2システムの需要増を挙げる。
アンモニアの領域へ続々進出
2022年3月6日〜9日まで、米国ジョージア州サバンナで開催された「IIAR2022」にて、ノニー氏は産業用分野では、数十年に渡りアンモニアが主流だったと話す。「それが今、突然TCCO2システムがアンモニア冷凍の領域に続々と進出しています」(ノニ―氏)
Temprite社が1年半前から本格的に販売している、産業用合体型オイルセパレーターモデル「239A」は、同社の次に大きなユニット「139A」に比べ2倍の冷凍能力を有する。どちらも、TCCO2システム用に、特別に設計された同社のオイルセパレーター「130」シリーズのラインナップの一つだ。
米国イリノイ州ウエストシカゴに本社を置くTemprite社は、2023年中にさらに大きなユニットを発売する予定だと、ノニー氏は述べた。
オイルセパレーターは、CEマーク(PED 2014/68/EUに準拠)、ULリストに掲載されており、ASME規格の認証付きだ(CRNは現在申請中)。最大定格は140bar(約138気圧)である。
米国の部品メーカー、Emerson Climate Technologies社のレポートによると、従来のオイルセパレーターをTemprite社の製品に置き換えることで、小売業者はエネルギーとコストの両方を節約できると報告する。
Temprite社は、合体型および従来型のオイルセパレーターに加え、オイルリザーバー、ドライヤーハウジング、液体レシーバー、サクション・アキュームレーター、冷媒オイル管理製品を専門に取り扱っている。すべての製品がCO2と炭化水素に対応している。
Temprite社は、自社のオイルセパレーターによってシステムの蒸発器内の油や汚れを最小限に抑えることで、冷凍システムの熱効率を改善できるように設計・製造されていると説明。その結果、コンプレッサーの運転時間の短縮、二酸化炭素排出量とエネルギー消費量の削減効果を生み、可能な限り高い投資収益率を実現するという。
今、TCCO2システムがアンモニア冷凍の領域に続々と進出しています。
Temprite社 社長 ジム・ノニ―氏
参考
CO2 Wave in Industrial Refrigeration Boosting Temprite’s Large-Scale Oil Separator
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。
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