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Konvekta、CO2ヒートポンプの優位性を証明

ドイツのKonvekta社は、化石燃料から電気電池に移行するバス車両等において、乗客の冷暖房にCO2ヒートポンプを採用することで、効率と走行距離を向上できると発表した。

電気ヒーターよりも高い省エネ効率を発揮

Konvekta社は2018年以来、ドイツを主な市場として、1,300台以上の電気バスや鉄道車両に同社のCO2ヒートポンプを搭載してきた。KonvektaのCO2ヒートポンプは暖房から冷房への切り替えが可能で、空気対空気回路と空気対水回路で構成されている。

Konvekta社によると、電気ヒーターは1kWhの暖房エネルギーを生成するために1.1〜1.23kWhのバッテリーエネルギーを使用する。車載バッテリーで利用できるエネルギーのうち、最大50%が寒い日の暖房に使用されている。

これに対し、Konvekta社のCO2ヒートポンプは、理想的には1kWの暖房出力に0.21kWのバッテリーエネルギーしか必要としない。同ユニットは、熱エネルギーの75%を環境から得ており、車両1台あたり年間約1,700ユーロを節約できるほか、車両によっては最大4,800kgのCO2e排出量の削減が可能になると同社は述べる。

2021年の場合、Konvektaヒートポンプを使用するすべての車両で、約4,500トンのCO2e排出量を削減することとなる。Konvekta社のCO2ユニットの周囲温度範囲は、-20℃~43℃です。

2021年2月にベルリンで行われたテストでは、Konvekta社のシステムを搭載したバスと通常のACユニット、電気ヒーターを搭載したバスの2台を比較。Konvekta社システムを搭載したバスは、暖房装置に0.38kWh/km(0.61kWh/mi)を使用したのに対して、従来のシステムを搭載したバスは0.9kWh/kmだった。

この2台のバスの場合、Konvekta社のユニットを搭載したバスの充電航続距離が151kmであるのに対し、従来のバスは114kmと大きな差が出た。

最適な効率と環境保護を実現するために、将来のバス世代には長期的な視野を持つ価値があります。

Konvekta社

参考

CO2 Heat Pumps Found to Outperform Electric Heaters in Electric Buses
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。

 

原著者:マイケル・ギャリー

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