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欧州

パリのオンライン食料品サービス、CO2冷媒使用のロッカー「Arctan」を採用

ポーランドの食品EC用のクリック&コレクトロッカーのメーカー、Retail Robotics社はフランス・パリの新しいオンライン食料品サービス「DELiPOP」に設置と発表。CO2冷媒採用の同ロッカーは、2021年末までに12台設置される予定だ。

高効率かつ環境配慮のロッカー、欧州で広がる

このロッカー(商品名「Arctan」)は、ポーランドのエンジニアリング会社SZE.ECO社が設計したトランスクリティカル(TC)CO2システムを使用し、-8°Cで8kWの能力を発揮する。同社CEOのモーリシー・シュワイカイザー氏によると、「Arctan」には2つの独立した冷凍回路があり、その冗長性により片方の回路が故障しても、温度管理機能を維持できる。

 

「DELiPOP」の食料品はパリの小売店より供給され、クリック&コレクト用ロッカーにて管理される形だ。シュワイカイザー氏は、同じ仕様の「Arctan」がフランスの他の2つの商業施設と、ポーランドの2つの非商業施設にも設置されていると説明。2021年内にも、SZE.ECO社製のTCCO2システムを搭載したロッカーが12台設置される予定で、順調な設置台数増加への期待を口にした。

 

Retail Robotics社によると、「Arctan」は食料品の配送コストを約70%削減し、人による集荷の3倍の効果を発揮。スペースと人件費を削減できるという。2021年3月には、エストニアのCleveron社が屋外に設置する自動販売機「Cleveron 501」に、Carrier Transicold社のCO2コンテナ「NaturaLINE」を採用すると発表している。イタリアのEpta社も、R290使用のクリック&コレクト・ロッカー「EPTABricks」を提供。