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EC、エアコン・ヒートポンプ関連のルール更新の意見募る

欧州委員会(EC)は、空冷式エアコン、空冷式ヒートポンプ、コンフォートファンのエコデザインラベルの要件に関する意見、およびこれらの製品のエネルギーラベルの更新に対応する意見の提出を関係者に呼びかけている。これら呼びかけは、2022年2月18日まで受け付けられている。

法令更新に活用

集められたコメントに基づいた要件変更をECが採用するのは、2022年の第2四半期になる見込みだ。

 

ECは近年の技術的進歩を踏まえ、EUのエコデザインおよびエネルギーラベルに関する法律を更新したい考えだ。その主な目的は、エネルギー効率とCO2排出量の削減に貢献し、目的に沿わない製品を段階的に廃止することで、高いレベルの環境保護と消費者保護を実現することである。

 

さらにECは、耐久性やリサイクル性などの循環型経済の概念を法律に盛り込むことを意図している。

 

エアコンについては、今後30年間でエアコンの使用量が急激に増加し、世界の電力需要の上位を占めるようになると予想されている。ECの報告によると、通常通りのシナリオでは欧州の冷房需要の増加に伴い、これらの機器による欧州のエネルギー消費量は、2030年には61.8TWh、2040年には96.0TWhに増加すると推定される。

 

欧州エコデザイン指令(2009/125/EC)およびエネルギー表示フレームワーク規則(EU/2017/1369)は、製品のエネルギー効率を高め、同時に環境への影響を低減することを目的とした、より広範な製品政策の大きな要素である。HVAC&R製品は、一貫してこれらの政策の元管理されている。

 

両政策は、EUの気候変動対策に不可欠なものと考えられており、導入以来、エネルギーおよびGHG排出量の大幅な削減につながっている。ECは、エコデザイン指令とエネルギーラベル枠組規則が、EUの2020年の省エネ目標の約半分の達成に貢献したと推定している。

 

エコデザインとエネルギーラベルの規定を合わせると、「Fit for 55」パッケージの下でEUが2030年の排出削減を達成するために必要な排出削減量の、約1/3分を実現すると予想されている。

参考

EC Seeks Feedback on Efficiency and Labelling of ACs and Heat Pumps
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。

 

原著者:トマス・トレビザン

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