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アジア・太平洋

【ATMO APAC Summit 2022】マレーシアで初のTC CO2を設置

6月28日に開催された「ATMOsphere APAC Summit 2022」にて行われた、東南アジア方面の産業技術セッションにて、マレーシアのHVAC&R請負業者FFM Engineeringがクアラルンプールの冷蔵施設に国内初の産業用トランスクリティカル(TC)CO2システムを設置したと、同社代表のマーク・レオン氏が発表した。

マレーシアの産業分野にTC CO2をもたらす

マレーシアでは、2017年にペタリンジャヤの小型スーパーマーケットに、パナソニック株式会社のCO2コンデンシングユニットが設置されたのに続き、2台目のCO2システムとなる。FFM Engineeringは2019年に、日本熱源システム株式会社を訪問した際、同社の「スーパーグリーン」の堅牢性と効率性に感銘を受けたと、レオン氏は話す。さらに、レオン氏は日本の暑い夏にシステムが達成する、高い省エネ性と安定性に特に興味を持ったと付け加えた。

 

その後、日本熱研とFFM Engineeringは、「マレーシアにおけるこの技術のパイオニア」となるべくパートナーシップを締結。2021年2月、冷凍食品サプライヤーであるDong Singの5,400m3の冷蔵施設に、80kWの冷却能力を持つシステムを設置した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、本機の据付と試運転はFFM Engineeringが実施。日本熱源システムは、遠隔により同社をサポートした。

 

最初の1年間は安定した性能を発揮し、R22システムとの比較で消費エネルギー量を15%近く削減。今回の試みは、マレーシアの気候風土に適した技術であることを証明するものとなったと、レオン氏は話した。

東南アジアの超臨界CO2

TC CO2市場は、世界の他の地域では好調ですが、東南アジアでは比較的新しい市場である。2021年5月時点で、マレーシアで稼働している産業用装置は1台、インドネシアでは13台が設置されたに過ぎない。

 

レオン氏によると、マレーシアでは5~10年前にCO2ベースの冷凍機が導入されたが、技術的な制約やコスト高、冷媒の受け入れが進んでいないことから、カスケードシステムに限定されたものだったという。

 

現在、マレーシアでCO2システムを採用するための最大の課題は、依然としてコストであると同氏は説明。これを克服するため、FFM Engineeringは日本熱源システムと協力してコストを引き下げるとともに、マレーシア政府が2017年に同国最初のCO2プロジェクトで、パナソニックに行ったような財政支援を行うことを決定している。

 

「私たちは、マレーシアがこのようなCO2の設置が増えることで環境に優しくなることを願っています。そのためにも、政府がより多くの補助金や免除を投入できるようにする必要があるのです」(レオン氏)

 

レオン氏は、トレーニングの重要性を強調し、31,000基以上の超臨界CO2装置が設置されている欧州や日本での技術の進歩を紹介した。

 

マレーシアでもCO2の導入が進み、環境にやさしい国になってほしい。そのためにも、政府がもっと補助金や免除をつぎ込めるようにする必要があります。

FFM Engineering 代表 マーク・レオン氏

 

TC CO2技術が受け入れられ関心が高まっていることから、レオン氏は今後数年のうちに、マレーシアで同技術の採用が加速すると予想する。実際、FFM Engineeringは今後数ヶ月の間に、マレーシアでさらに2つのTC CO2システムを設置する予定だ。2台とも、日本熱源システムが製造を担当する。

参考

ATMO APAC: First Industrial Transcritical CO2 System Installed in Malaysia
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。

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