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「ATMO America Summit 2022」EPA、カリフォルニア州上院議員らの登壇決定

2022年6月7~8日にかけて開催予定の「ATMOsphere(ATMO) America Summit 2022」にて、米国環境保護庁(EPA)とカリフォルニア州上院の代表者の登壇が決定。CO2を含む自然冷媒導入に影響を及ぼす、最新の規制変更に関する政策討論に参加します。

政策立案者による発表

「ATMO America Summit 2022」は、ワシントンD.C.郊外のバージニア州アレクサンドリア、ヒルトン・アレクサンドリア・マーク・センターで直接開催される予定だ。2019年以来、初の対面式会議となります。

 

今回で11回目となる本会議では、業界の主要な専門家、政策立案者、エンドユーザー、請負業者が集まり、CO2、炭化水素、アンモニアを用いたシステムなど、自然冷媒ベースのシステムの最新動向について学びます。

 

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会議では、環境保護庁(EPA)成層圏保護部(SPD)部長のシンディ・ニューバーグ氏に、AIM法(American Innovation and Manufacturing)の最新情報をお伝えします。AIM法は、EPAにHFC冷媒を規制する権限を与えており、昨年9月に発表された最初の規則では、HFC許容量、HFC配分および取引に関するガイドラインが制定されました。

 

AIM法に関するワークショップも開催する予定です。この対話型ワークショップは、自然冷媒業界関係者がEPAおよび州当局と交流し、AIM法展開に関する質問、懸念事項の指摘、優先事項の説明を行う機会となります。

 

政策・規格パネルでは、カリフォルニア州上院議員ナンシー・スキナー氏が登壇。HFCの許容GWPレベルを下げながら自然冷媒の採用を支援する法案(SB1206)について議論します。スキナー氏は、カリフォルニア州バークレー市選出の民主党議員で、カリフォルニア州上院予算委員会の委員長および立法府女性議員連盟の副委員長を務めています。

 

政策・規格パネルのもう一人の参加者は、環境調査庁(EIA)の気候キャンペーン・リーダー、アヴィプサ・マハパトラ氏です。エアコン、ヒートポンプ、業務用冷蔵庫の炭化水素排出基準に関する最新動向を解説します。

エンドユーザーと請負業者による講演も

「ATMO America Summit 2022」では、多数のエンドユーザーや請負業者が、自然冷媒への取り組みについて講演します。その中には、Lineage Logisticsのエンジニアリング・ディレクター、アール・ティール氏も含まれており、エネルギー、サステナビリティ、冷凍分野における基調講演を行う予定です。

 

基調講演では、同社の世界各地の施設における二酸化炭素排出量を検証します。大規模な冷蔵施設所有者の2022年の課題、新しいソリューションへの移行を管理する方法、冷蔵を最適化する方法についてお話しいただきます。

 

「エンドユーザー&コントラクター」のパネルでは、Hannaford & Stop & Shop (Ahold Delhaizeの一部門)のメンテナンスディレクターであるハリソン・ホーニング氏が、新規および既存店舗の冷凍食品ラインアップにおけるR290ケースの設置や、臨界二酸化炭素冷凍のパイオニアとしての経験について発表します。

 

カナダの請負業者であるNeelands Groupのエネルギー・デジタルサービス担当副社長アディ・ビアス氏は、同社がカナダの多くのスーパーマーケットにCO2システムを導入する際、どのように支援しているかを紹介する予定です。

 

3人目のパネリストであるCIMCOのビジネス開発ディレクターブノワ・ロディエ氏は、カナダ最大の独立系食料品店の一つである同社が、低充電アンモニア冷凍機を使用してケベック州で初のネットゼロの食肉加工施設を建設した方法について発表いただきます。

自然冷媒ヒートポンプへの考察

ガスやオイルのボイラーなどから、自然冷媒を使用したヒートポンプへの移行は、世界で最も重要かつ成長しているトレンドの一つです。このトレンドに対応するため、HVACとヒートポンプに関するセッションを開催します。スピーカーは以下の通りです。

 

  • アンディ・ベイカー氏(YourCleanEnergyオーナー兼プロジェクトマネージャー)
    講演テーマ「Framing The Case For NatRef Heat Pumps (particularly using CO2) Over HFOs」
    ※邦題「自然冷媒ヒートポンプ(特にCO2使用)のHFOに対する優位性の考察」
     
  • ヨラム・シャブタイ氏(Heat Transfer TechnologiesおよびMicroGroove代表)
    講演テーマ「A Cold-Climit R290 Heat Pump Water Heater Case Study」(Lordanと共同で発表)
    ※邦題「寒冷地用R290ヒートポンプ給湯機の事例」
     
  • ブノワ・ロディエ氏(CIMCOビジネス開発ディレクター)
    講演テーマ「Natural Refrigerant (Ammonia) Heat Pump for District Energy System in Canada」
    ※邦題「カナダにおける地域エネルギーシステム用自然冷媒(アンモニア)ヒートポンプについて」

その他、様々な講演が開催予定です。

  • Therm CEO兼共同設立者のフリッツ・トローラー氏が、自然冷媒機器に関連する高い資本コストを支払う手段としての冷媒カーボンクレジットの活用について講演します。
     
  • Green Science Policy Instituteの科学・政策アソシエイトであるリディア・ヤール氏と、Öko-Rechercheのプロジェクトマネージャーであるデイビッド・ベルヒンガー氏は、特定フロンガスや世界中の淡水域に蓄積しているHFO-1234yfの副産物であるTFA(トリフルオロ酢酸)を含むPFAS(永遠の化学物質)の定義の重要性について議論します。
     
  • Creative Thermal Solutions CEOのステファン・エルベル氏は、「The Latest Natural Refrigerants-based Technology Trends in Different HVAC&R Applications(邦題:様々なHVAC&Rアプリケーションにおける自然冷媒ベースの最新技術動向)」と題した講演を行います。

 

いずれの講演についても、会議後『アクセレレート・ジャパン』にて特集記事を発表予定です。

参考

ATMO America to Feature U.S. EPA, California State Senator, CO2 End Users and Contractors
※本記事は英語で作成後、日本語に翻訳されております。

 

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