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2019年度のフロン類回収率、38%とほぼ横ばいで推移

2020年12月25日、経済産業省はフロン排出抑制法(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)に基づき、業務用冷凍空調機器からのフロン類の充填量、回収量等の集計結果を発表した。

来年度以降の数値改善に期待

2019年度、フロン類を充塡した業務用冷凍空調機器の台数は約56万台(前年度比249台減)。充塡したフロン類の量は約5,250t(前年度比約212t減)であった。

 

台数の内訳は、機器の設置以外時にフロン類を充塡した台数が約38.2万台(充塡したフロン類の量は約3,549t)。また機器設置時にフロン類を充塡した台数は、約18.1万台(充塡したフロン類の量は約1,700t)であった。

 

フロンの回収量については、業務用冷凍空調機器の台数は約174万台(前年度比約19.1万台増)、回収したフロン類の量は約5,239t(約23t増)とどちらも増加している。

  

その内訳として、廃棄時等で回収されたフロン類使用機器の台数は約149.9万台(フロン類の量は約3,855t)。機器整備時にフロン類を回収した台数は約24.4万台(回収したフロン類の量は約1,384t)だった。

 

業務用冷凍空調機器の廃棄時等におけるフロン類の回収率(廃棄時等回収率)は、約38%。前年度の39%とほぼ横ばいの数字となった。内訳として、主に廃棄時等でのフロン類回収量が年々増加傾向にある。

 

フロン排出抑制法は2020年4月1日に改正法が施行され、地方自治体の管理体制の強化、違反事業者への直接罰といった内容が盛り込まれた。政府は今後、フロン排出抑制法の改正を通じて、4割弱にとどまる回収率を2020年には50% 、2030年には70%まで引き上げることを目標に掲げる。

 

最初の大きなマイルストーンとなる、2020年の結果を注視していきたい。

参考:

フロン排出抑制法に基づく業務用冷凍空調機器からのフロン類の充塡量及び回収量等の集計結果(令和元年度分)を取りまとめました